店内でポケットをまさぐる問題

コミックナタリー - ケータイ使った新しい立ち読み、実験始まる
読む機会、出会う機会はあればあるだけ良いと思うので、こういう試みには大賛成。ではあるが。
どうにも俺は、たとえば書店に限らずお店の中で「んあ、今何時だっけ」とポケットから携帯電話を取り出す(腕時計つけてない)動作をとるときですら、「店内で不用意にポケットのものを出し入れするのは、傍目に万引き犯のように写りはしないか」というようなことを考えてしまうクチなので、たといそれが「そうしなさい」と言われているものであっても、書店でみだりに携帯電話を取り出すのは気が引ける。
そもそも俺は、携帯電話にまつわる所作のどれもこれもが、いちいちばかのように見える、と考える者であり、そのことについては以前くわしく書いた*1。過去のリンクに飛ぶのが面倒な人のためにも、要点だけを再度言っておきたい。

もうひとつ象徴的なことがあった。数年前、都内である事件が発生し、その日のテレビはどのチャンネルも番組の予定を変更して、その事件について報じていた。慌ただしい雰囲気に包まれる中、テレビカメラの前で報道特派員が現場の様子を物々しく伝える。そうすると決まってカメラの周りにはあれが集まってくるのだ。野次馬が。野次馬は現場の悲壮な雰囲気を気にする様子もなく、ひたすら朗らかな笑顔をカメラに向ける。カメラの向こうにいるはずの友人の名前を呼び、ピースサインを送るのだ。これらの行為はおそらくテレビが生まれて間もなく発生したものだと思うが、この地デジの時代に於いてもそれは相変わらずだ。変わらないのだが、ただひとつ、昔とは様子の違う風景がそこにはあった。
「耳に棒状のものを押しあてて、空いたほうの手でピースサインを出している人」
あれを見て以来、私はみだりに人の多いところで携帯電話を使って通話したり、携帯電話で写真撮影をするところを人に見られないようにしている。近くにテレビカメラがある場合はなおさらだ。

今回の場合も「店内のオブジェに、棒状のものを近づけているばかもの」がそこに発生するのかと思うと、俺はマンガの試し読みをせんのではないかと確信している。そんなことを微塵も考えない人はがんがんに試し読んだらいい。
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これもよい試みですよなー。携帯電話を握る必要もないし。もう始まってます。
http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/13872
これは実際雑誌を手にして読んだけども、「路地恋花」が甘酸っぱ面白かったです。
最近はまわりにマンガの話が飛び交っており、ついついいろんなものが気になってしまう。