俗の人の本棚。2

本棚1
誰も望んでいない連載企画。2日目。

    


ソフィア・ローレン
 キッチンより愛を込めて』
ソフィア・ローレン

サンケイ出版
タイトル通り、ソフィア・ローレンさんの料理本
1971(昭和46)年。
「スパゲッティ」が日本に輸入されて間もない頃に出された
イタリアの「おふくろの味」レシピ集。
オードブル・パスタ・ピッツァ・お菓子など
ジャンル別で100種ぐらいのレシピが載ってます。
もしかしたらスパゲティ自体はもっと前からあったかもですが、
この2、3年前に伊丹十三さんが
「"パスタ"はね、アルデンテといって少し芯の残った……」
とうんちくを語っていたことが
ずいぶんヒップな行為だとされたぐらいの、そんな時代(のはず)です。

が、「ボンゴレ(まだ"アサリ入りスパゲッティ")」「苦みのあるアボカド」など
いまではすっかりおなじみのレシピが
かなり分かりやすく書いてある
まだまだ全然使える実用的なレシピ集。
ジャケ買い」ですが、思った以上に中身の充実した
まれに見る「良い買い物」でした。
ジャケ買いといえば、文中にタイポス写植が使われていると無条件に(安ければ)買っちゃいます。"万博の匂い"を集めている人は、タイポスを軸に探すのもひとつのテ、だと思います。この辺の話もまたいづれ