今夜は最高

そうそう、もうリリースされていたのでした。


ディス・イズ・タイム・ファイブ

ディス・イズ・タイム・ファイブ

日本屈指のコーラス隊タイム・ファイヴが71年に発表した幻のデビュー作 和製セルメンと呼ぶにふさわしいブラジリアンからスウィングまで 卓越したコーラスワークが時代を超え音楽ファンのハートを多彩に染める!
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生きているうちに聴ければいいや、と思っていたアルバムがまさかの復刻。俄然現役で活動中のタイム・ファイヴさんの1stアルバム。10年ぐらい前(になるのか、もう)に局地的な盛り上がりを見せた所謂「和モノ」ブームによる再発ラッシュの中で「これが聴きたい」と思っていたのになかなか復刻してくれず。
10年前。私ぐらいの、その時代に生まれてなかった世代の者を恐怖の渦に叩き込んだ、開けたら厄介なケモノ道の入り口をパカーと開けてくれたコンピシリーズ「ソフトロック・ドライヴィン」というのがありまして。全5枚、これまで俺は何を聴いてきたのだ、と価値観が完全崩壊するぐらいのショッキングな作品が唸るほど詰め込まれたその作品群は(ギャル男的な人種が跋扈する前の)渋谷をウロウロしていた音楽浸けのヤングに相当な打撃を与えたといいます。というか、与えられた。シビレるリヅム、病的に編み込まれたコーラス、そして何より美し〜いメロディのポップスは、日本にもこんなにあった。
中でも一番の注目作と言ってもよいであろう「PICO」の作品は数年後、アルバムまるまる復刻。少し遅れて、驚愕のクオリティと、リリース作品がシングル2枚だけという情報の少なさから、マボロシ度の一番高かった「NOVO」も、未発表曲まで集めたかたちでアルバム化されました。その他、後発のコンピやより細分化した重箱の隅突くような復刻が続きましたが、「ブーム」の性、急速に盛り上がったモノは急速に「なかったこと」にされるもので。この辺は説明しだすとスッゲー長くなるのでアレしますが、まあ表面上「和モノ」ブームみたいなものは、良くも悪くも落ち着いて。
それでももちろん、良いモノは良いですから。その後も素晴らしい作品(や、そうでもない作品w)は次々復刻されているし、当時のそのテの音楽の影響を感じさせるグループもいくつも生まれていたりして。……ごっつい話がそれたので無理くり戻しますが、その「ソフトロック・ドライヴィン」の中でも個人的にもっともエキサイトしたのが、タイム・ファイヴの「今夜は最高」という曲だったんですね。今回再発されるアルバムには未収録のオリジナル曲(アルバムは全曲カヴァー)ですが、ほぼ同時期にリリースされたシングルで。アルバムの詳細についてはこの再発の知らせを見るまで全く知らなかったのですが、どうしても聴きたかった。というわけで未聴なもので内容については触れることができませんが、出てんぞ! ということだけこうやって大声で長々と言いたかった。

ソフトロック・ドライヴィン~スノー・ドルフィン

ソフトロック・ドライヴィン~スノー・ドルフィン

http://www.universalmusicworld.jp/naked-soft/index2.html
で、その「ソフトロック・ドライヴィン」ユニヴァーサル篇もこないだ突然再発されてました。しかも1300円とな! 但し、何か曰く付きのリリースというか、チョイ揉めみたいなことがあったっぽいですが……。にしてもこの価格はうれしい限りです。他のものも再発されたり、同シリーズの新作も出ていたりするので、まあ機会があったら聴いてみて下さい。この「スノー^・ドルフィン・サンバ」に収録の森山良子「美しい星」は、世界で一番美しい曲だと思います。話は尽きませんので、この辺で強制終了。
ソフトロック・ドライヴィン*美しい星 ソフトロック・ドライヴィン*美しい誤解 ソフトロック・ドライヴィン ビクター編 ~空と海とわたし Our Time~SOFTROCK DRIVIN' EXTRA TRACKS ア・カペラ(2)